斜視とは
右目と左目が同じ方向を見ていない病気です。子供の頃に発症する斜視は、右目で見ていれば左がずれる(左が斜視)、左目で見ていれば右がずれる(右目が斜視)になる共同性斜視がほとんどです。
斜視の原因
子供の2%にみられる病気で、原因としては眼を動かす筋肉や神経、眼球周囲の組織の異常や目の位置のバランスを保つ中枢(脳)の異常によりおきるといわれています。成人になってからの斜視は、子供の頃からの斜視が悪化してみられる場合と麻痺性の斜視で突然複視を生じるような斜視がみられます。
斜視の治療
生後6か月以内に大きく目の位置がずれている場合は、2歳までには手術が必要です。生後6か月以降で、目の位置のずれも少ない場合は、斜視用の眼鏡や、斜視訓練などで治療して行きます。斜視用の眼鏡を外すために、小学生の時に手術をする場合もあります。大人の斜視の場合は、徐々に斜視が出てきた場合は、状態によりプリズム眼鏡により対応したり、手術をおこないます。
麻痺性の場合は、原因の精査のため、神経内科や脳外科に頭蓋内の精査(MRI)のため紹介します。症状や血液検査より重症筋無力症、甲状腺眼症など疑われた場合、各科に紹介します。その間必要に応じプリズム眼鏡で対応したり、末梢性の麻痺の場合、6か月間は麻痺筋の改善のためにトレーニングも行います。いずれの場合も原因疾患治療後の残った斜視に対し、必要があれば手術することもあります。